365日をH棟で

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大学院生。のんびり。

ドラムの日に、好きなドラマーを発表する回。

10月10日はドラムの日らしいです。

 

僕はサックスを10年以上吹いている(はずなのに上達しない)のですが、サックスと同じ、あるいはそれ以上にドラムが好き。叩けないんですけどね。8ビートを10秒以上キープすることも出来ません。

 

ここ最近、物欲発散っぽい記事しか書いていなくて、なんというか、キナ臭い感じのブログになりかけています。久しぶりに会う知人から「ファッションブロガーっぽい見た目」って言われるし。いや、寧ろ正反対の自己満足独り言ド陰キャブログですがな。

 

というわけでドラムの日に寄せて、僕の好きなドラマーについて、ほんの一部だけ。

 

1. アル・フォスター

 

個性的なドラムってなんだろう?と考えたときに、一番に思い浮かぶ人。

20世紀から活躍しているドラマーの中では、特に好きです。マイルス・デイヴィスとの共演が有名かも。以前書いた、エレクトリック期の"Pangea"でもバッスンバッスンの8ビートをシバき回していたり。

しかし、アル・フォスターで僕が好きなのは、上のジョー・ヘンダーソンのカルテットのように軽快にスウィングしているとき。力の抜けた軽いフォーム、「チッキチーチッキチー」というお決まりのパターンではない''訛った''シンバルレガート、ドドドーンと鳴る重心の低い太鼓類、ケァーンと残響するライドシンバルの音色がね…好きなんですよね…特にシンバルの音で「あ、これアル・フォスターだな」と分かることも多し。

 

Black Nile

Black Nile

  • アル・フォスター, クリス・ポッター, Dave Kikoski & Doug Weiss
  • ジャズ
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

若き日のクリス・ポッターが吹いているこのBlack Nile、コピーしようと頑張ったなあ。結局、出来なかったなあ。

 

2. エリック・ハーランド

「衝撃で口がポカーンと開く」を体験できるドラマー。

21世紀以降のジャズドラマーは本当に上手い人が多すぎて、レベルの違いではなく好みで選ぶ時代がキテいるなと感じるのですが、その中で一番好きな人を選べ!と言われたら、エリック・ハーランドになるかなぁ。

元から大ファンだったのですが、昨年観に行った来日公演(↑のクインテットからギターのジュリアン・ラージを抜いた編成)の印象があまりにも強烈。

映像や音源では圧縮されていたハーランドのダイナミクスやスピード感、バンドリーダーとしてのカリスマ性が4D(???)で飛び出してくるんですよ。最前列、かぶりつきの席で観ていた僕は「YouTubeやCD音源で知ったつもりになっていたハーランドは、氷山の一角でしかなかった…」とショックを受けました。

パワー、スピード、テクニック、グルーヴ、楽曲のムードメイキング、作曲、人間性、全てがSSSレベル。ジャズドラム界のトリプルスリー・三冠王・ゴールデングローブの同時達成的な。

 

そんなハーランドのドラムソロをギターで演奏するという、謎の技術。ハーランドはジョン・コルトレーンの演奏をドラムでコピーするという練習をしていたらしいので、メロディー楽器への再翻訳はある意味正しいアプローチなのかもね???

影響を受けたドラマーは、革新的、ユニークなドラマーとしてエルヴィン・ジョーンズジャック・ディジョネットロイ・ヘインズ、トニー・ウィリアムズ。素晴らしいテクニックの持ち主としてデニス・チェンバースデイヴ・ウェックル神保彰ザキール・フセイン。ドラマー以外ではジョン・コルトレーンコルトレーンのプレイした音符やパターンをドラムに応用している)。(2008.6, Rhythm & Drums Magazine)

 https://untitledmedley.com/2018/07/07/eric-harland/

 

3. ジュリアン・サルトリウス

(途中で黒髪女性?の後ろ姿が映し出されてビックリしがちなので、初見時はご注意ください)

「ソロドラム」というジャンルで心を打たれたのは、この人だけ。

スイス出身、ちょっと世捨て人っぽいルックス。ハイハットを思いっきり開いたり、謎の金属片や木箱を叩いたり、飛び道具を全面的に活用した、前衛的なドラミング。これが普通のドラマーだったら「わざわざ奇をてらわなくてもいいのに」と思うのですが、ジュリアン・サルトリウスを好きな理由は、一に音楽、二に音楽、三四も音楽で五も音楽だから。「変なセッティングだな」よりも先に、「スンゴイ音楽だな…」という感想が頭に浮かぶって、珍しいことだと思うんですよね。

昨年は「スイスの山をハイキングし、道中で見つけた自然の音」を題材にしたアルバムもリリースしています。テーマだけ見ると不思議ですが、これが作品として成り立つのが面白い。

Hidden Tracks: Basel – Genève

Hidden Tracks: Basel – Genève

  • Julian Sartorius
  • ジャズ
  • ¥1500

 

そういえば今日から、コリン・ヴァロン・トリオの一員でジュリアン・サルトリウスが来日しています。

今日が大阪公演でしたが、忙しくて行けず。行ける皆さんを羨ましく思います。前回の来日時、衝撃で椅子から立ち上がることが出来なかったことを今でも強く覚えています。人生で最も終演後の拍手が大きかったコンサートでした。(一緒に行った友達に、僕だけ拍手がバカでかかったと突っ込まれました)

 

4. アンダーソン・パーク

 

ドクター・ドレの復帰作''Compton''で大抜擢、ア・トライブ・コールド・クエストの解散盤''We Got It From Here... Thank You 4 Your Service''でもフィーチャーされ、数日前にはケンドリック・ラマーとのコラボ曲''Tints''もリリースし、もはや現代ヒップホップの最重要人物にまで上り詰めた、元ホームレスミュージシャン。

歌やラップ(とルックス)で人気になった印象はありますが、個人的にドラマーとしてのアンダーソン・パークが大好き。本人は演奏中にマイクとドラムを行き来することが多く、ドラムプレイだけを丸っと観れる映像は少ないのですが、↑の"Am I Wrong"は分かりやすいかな。とにかく手の動き、特にハイハットを刻む右手の動きが繊細。同じビートを同じ強度で繰り返すファンクやヒップホップのドラムパターンを、完璧な精度で叩いてしまうんです。それも歌いながら。

絶対にコケたりモタったりしない、ヒヤヒヤしない安心感。意外と超有名どころのドラマーでも「ん?今のは?」と引っかかるシーンは多いので、アンダーソン・パークの驚異的な安定感は(特にドラマーから)もっと注目されていいんじゃないかな。

 

 

アンダーソン・パークと愉快な仲間たちが、放送禁止用語を乱発しながらドラムテクを80年代のTVショッピング風に解説する謎の映像(その2)。ふざけている様に見えて、演奏は超タイトっす。さすがっす。

 

5. クエストラヴ

トランプ政権になってからは政治的なツイートが多い、アフロのおじさん。

それでも''ソウルクエリアンズ''を入り口としてブラックミュージックにのめり込んだ僕にとって、クエストラヴはドラム教(そんなものはない)の教祖みたいなもんです。プロデューサーやタレントとしても多くの活躍をしていますが、やっぱりドラムがしこたま上手いんですよ。特にアンダーソン・パークと同様、一定のビートを延々と叩き続ける際のムラのなさが素晴らしい。カタくてヌケの良いスネアと、少しボワついたキックの音も好み。

 

 

チキチキチキチキ…というストレートなビートも得意のクエストラヴですが、ディアンジェロの"Voodoo"のイメージを持っている方から見れば、こういう前後にヨレまくったビートのがお馴染みなのかしら?このヨレにヨレた雰囲気を完璧にするまでに、数年を要したそうな。ビートお化けのクエストラヴですらそれだけ掛かったんだから、パンピーが一朝一夕で真似できるシロモノではないのだなぁとしみじみ。

 

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本当は好きなドラマー全員を挙げたかったところですが、もう日を跨ぎそうだし、これ以上動画の埋め込みを増やすと僕の低スペックPCでは記事を開けなくなってしまうので、5人で力尽きさせていただきました。残りの好きなドラマーは、以下に列挙しておきます。(投げやり)

趣味が合う人は、ぜひ飲みにでも行きましょう。僕はジンジャーエールしか飲みませんがね!ガハハ!

 

エルヴィン・ジョーンズトニー・ウィリアムスアート・ブレイキー、ラシッド・アリ、スティーヴ・ガッド、ジェフ・テイン・ワッツ、デイヴ・ウェックル、ヴィニー・カリウタ、オマー・ハキム、ピーター・アースキン、アントニオ・サンチェス、ジャック・ディジョネット、ビル・スチュワート、ヨッケン・リュッカート、クラレンス・ペン、ルイス・ナッシュ、グレゴリー・ハッチェンソン、ブライアン・ブレイド、アリ・ホーニグ、ジャスティン・フォークナー、ホルヘ・ロッシ、ルイス・コール、ネイト・スミス、ジャスティン・ブラウン、マーカス・ギルモア、オーティス・ブラウンIII世、マーク・ジュリアナ、ネイト・ウッド、ラーネル・ルイス、リチャード・スペイヴェン、ヘンリー・コール、ロナルド・ブルーナー・Jr.、ケンドリック・スコット、クリス・デイヴ、ジョナサン・バーバー、ジミー・マクブライド、ユリシス・オーウェンズ・Jr.、ウィル・カルフーン、ヴァージル・ドナティ、デイヴ・ガリバルディバーナード・パーディ、クライド・スタブルフィールド、アダム・ダイチ、神保彰則竹裕之坂東慧、阿野次男、大坂昌彦

 

 

ハッピー・ドラマーズ・デイ!全てのドラマーに幸あれ〜!